資格・キャリア
介護福祉士国家試験の合格率と合格ライン|過去10年の推移と第39回の日程・申込
内容確認: 2026年7月27日 ・ 次回確認期限: 2027年4月30日 ・ 編集部確認済み
「合格率は70%くらいらしい」。そう聞いたとき、ほっとしたでしょうか。それとも、前に一度落ちた記憶がよみがえって、かえって胸が重くなったでしょうか。
7割が受かる試験に落ちたという事実は、人によっては数字そのものが刃物になります。まずお伝えしたいのは、この合格率の高さは、あなたの理解力や努力量を測る物差しではないということです。介護福祉士国家試験の合格率が70%台や80%台で並ぶのには、受験できる人がすでに絞り込まれているという、はっきりした制度上の理由があります。実際、直近の第38回は70.1%で、3年前の84.3%から14.2ポイント下がりました。数字は思っているほど安定していません。
この記事では、厚生労働省と試験センターが公表している一次データだけを使って、合格率が10年でどう動いたのか、何点取れば合格なのか、第38回から始まった「パート合格」で落ちたあとの扱いがどう変わったのかを整理します。そのうえで、上位の記事があまり書いていない受験申し込みの実務まで踏み込みます。第39回の申込期限は2026年9月2日です。締切から逆算したチェックカレンダーを最後にお渡しするので、受けると決めたときにそのまま使ってください。
まず結論:合格率70.1%の意味と、いま確認したい3つのこと

長い記事になるので、先に要点をお伝えします。
1つめ。直近の合格率は70.1%で、3年連続で下がっています。
第38回(2026年1月実施)は受験者78,469人・合格者54,987人でした。第35回の84.3%をピークに3回続けて下がっており、「最近は簡単になった」という話は直近の実績とは合いません。
2つめ。合格には2つの条件があり、点数だけでは決まりません。
公益財団法人 社会福祉振興・試験センター(以下、試験センター)が公表した第38回の合格ラインは、125点満点中64点でした。ただしこれは固定値ではなく、その回の難易度で補正されます。さらに11ある科目群のすべてで得点していることが必要で、総得点が足りていても1つの科目群が0点なら不合格です。
3つめ。第39回の受験申し込みは2026年9月2日が締切です。
試験日は2027年1月31日(日)、受験手数料は20,510円、合格発表は2027年3月23日(火)です。第39回から申し込みはインターネットのみになりました。実務経験ルートの人は、勤務先に実務経験証明書を書いてもらう時間を見込んでおく必要があります。
数字はいずれも回ごとの実績値です。合格点・手数料・日程は回によって変わるため、この記事の数値は「第38回・第39回時点のもの」として読んでください。
介護福祉士国家試験の合格率は、この10年でどう動いたか

合格率を1回分だけ見ても、その試験が自分にとって難しいかどうかは判断できません。10年分を並べると、単なる上下ではない動きが見えてきます。
直近10回の合格率・受験者数・合格者数
厚生労働省が公表している推移データと、第38回の合格発表資料から、直近10回をまとめました。
| 回 | 実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 第29回 | 2017年 | 76,323人 | 55,031人 | 72.1% |
| 第30回 | 2018年 | 92,654人 | 65,574人 | 70.8% |
| 第31回 | 2019年 | 94,610人 | 69,736人 | 73.7% |
| 第32回 | 2020年 | 84,032人 | 58,745人 | 69.9% |
| 第33回 | 2021年 | 84,483人 | 59,975人 | 71.0% |
| 第34回 | 2022年 | 83,082人 | 60,099人 | 72.3% |
| 第35回 | 2023年 | 79,151人 | 66,711人 | 84.3% |
| 第36回 | 2024年 | 74,595人 | 61,747人 | 82.8% |
| 第37回 | 2025年 | 75,387人 | 58,992人 | 78.3% |
| 第38回 | 2026年 | 78,469人 | 54,987人 | 70.1% |
10回のなかで最も低い第32回(69.9%)と最も高い第35回(84.3%)の差は14.4ポイントあります。同じ試験でも、受ける回によって景色がかなり違うということです。
第35回の84.3%をピークに、3年で14.2ポイント下がった
下げ幅の内訳を見ると、第36回は1.5ポイント、第37回は4.5ポイント、そして第38回は8.2ポイントと、直近1回の落ち込みがいちばん大きいことがわかります。
第35回のころに受験した先輩から「思ったより簡単だったよ」と聞いていたとしても、その体感はいまの試験とずれている可能性があります。逆に言えば、第38回で思うような結果が出なかった人は、直近4回でいちばん合格率が低かった70.1%の回に当たったという見方もできるでしょう。
受験者数が半減した第29回に、何が起きたのか
もうひとつ、合格率を読むうえで欠かせない事実があります。第28回から第29回にかけて、受験者数が152,573人から76,323人へと半分に減っています。 そして同じタイミングで、合格率が57.9%から72.1%へ跳ね上がりました。
これは試験が急に易しくなったからではありません。実務経験ルートで受験するために実務者研修の修了が必要になり、試験を受ける前の段階で受験者が絞り込まれるようになったためです。試験センターも、平成28年度(第29回)試験から実務経験に加えて実務者研修の修了が必要になったと案内しています。
つまり現在の70〜80%という合格率は、「介護の仕事をしている人の7〜8割が受かる」という意味ではありません。受験者の大半を占める実務経験ルートで言えば、実務者研修まで終えた人のなかの7〜8割ということです。養成施設ルートや福祉系高校ルートの受験者も、それぞれ相応の課程を修了したうえで受験しています。分母が変わったことを知らずに合格率だけを見ると、試験の難しさを実際より低く見積もってしまいます。
通算の合格率は58.6%——「昔から高かった」わけではない
厚生労働省が公表している第1回から第37回までの通算では、受験者数2,947,088人に対して合格者数1,727,154人、合格率は58.6%です。第1回は23.2%、第10回前後は50%前後で推移していました。高い合格率が定着したのは、あくまで受験資格の見直し以降の話です。
在留資格によっては合格率が3〜4割台にとどまる
同じ試験でも、受験者の属性によって結果は大きく変わります。厚生労働省の資料によれば、特定技能1号の在留資格で受験した人の合格率は第36回38.5%、第37回33.3%でした。技能実習では第36回47.0%、第37回32.3%です。
全体の合格率が78〜83%だった回に、3〜4割台にとどまるグループがあるということになります。日本語での読解が加わる負担の重さがうかがえます。なお技能実習は第37回の受験者が155人と少なく(第36回は596人)、率が大きく振れやすい点には注意してください。
ここから読み取ってほしいのは、「合格率◯%」という1つの数字が、そのまま自分に当てはまるとは限らないということです。自分の合格の見込みを測るときは、全体の数字ではなく、実務者研修を終えているか、自分と同じルート・属性の数字かという2点に置き換えて読んでください。それが、この章でいちばん持ち帰ってほしい物差しです。
何点取れば合格なのか——125点満点・64点と「11科目群」の壁

「何点取れば受かるのか」は、受験を決めた人がまず知りたいところです。ただ、この試験の合格条件は点数だけではありません。
第38回の合格ラインは125点満点中64点
試験センターが公表した第38回の合格基準は、総得点125点に対して64点以上でした。配点は1問1点で、125問すべてが選択式です。割合にすると51.2%になります。
半分をわずかに超えたところが合格ラインだと知ると、少し気持ちが軽くなるかもしれません。ただし、この64点という数字をそのまま来年の目標にするのは危険です。
合格点は固定ではなく、毎年の難易度で補正される
第38回の合格基準には「総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。」と明記されています。基準は6割程度で、その回の難易度に応じて上下どちらにも動くという仕組みです。第38回が64点だったのは、6割にあたる75点から補正が入った結果ということになります。
このため、試験直後にインターネット上へ出回る「予想合格点」はあくまで民間の推計にすぎません。参考程度にとどめ、確定した合格基準は試験センターの公表資料で確認してください。勉強の目標を立てるときは、64点ではなく6割の75点を一応の目安にしておくと、補正のぶれに振り回されずに済みます。
総得点を超えても「1科目群でも0点」なら不合格になる
合格の条件は、これだけではありません。総得点の基準を満たした人のうち、11の科目群すべてで得点があった者が合格とされます。裏を返すと、64点を大きく超えていても、どれか1つの科目群がまるまる0点だとその回は不合格です。
得意分野で点を稼いで苦手分野を捨てるという戦い方が、この試験では成立しません。広く薄く取りこぼさないことが、結果的に合格へ近い道になります。
11科目群の一覧と、取りこぼしが起きやすい位置
第38回の合格基準に示された11科目群は次のとおりです。
| # | 科目群 | 第38回の問題数 |
|---|---|---|
| 1 | 人間の尊厳と自立、介護の基本 | 12問 |
| 2 | 社会の理解 | 12問 |
| 3 | 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術 | 10問 |
| 4 | 生活支援技術 | 26問 |
| 5 | こころとからだのしくみ | 12問 |
| 6 | 発達と老化の理解 | 8問 |
| 7 | 認知症の理解 | 10問 |
| 8 | 障害の理解 | 10問 |
| 9 | 医療的ケア | 5問 |
| 10 | 介護過程 | 8問 |
| 11 | 総合問題 | 12問 |
問題数が少ない科目群ほど、1点も取れないという事態が起こりやすくなります。 医療的ケアのように、現場で担当していなければ縁の薄い分野が5問だけ出るという形は、意識して手当てしておく価値があります。
なお、出題が2問しかない「人間の尊厳と自立」は、単独の科目群ではありません。「介護の基本」と合わせて1つの科目群として扱われます。出題数の少ない科目がそのまま0点のリスクに直結しないよう、まとめて判定される形になっています。
第38回から始まった「パート合格」で、落ちた後の景色が変わった

第38回試験から、この試験に大きな仕組みが加わりました。働きながら受験する人にとって、意味の大きい変更です。
パート合格とは何か
試験科目がA・B・Cの3つのパートに分けられ、全体では不合格でも、基準を満たしたパートは合格として扱われる制度です。公式には「パート別の合格」「合格パートの受験免除」と呼ばれます。合格したパートは翌年・翌々年まで有効で、その期間に再受験するときは、全パートを受け直すか不合格のパートだけを受けるかを選べます。
これまでは1点足りなければ125問すべてを翌年もう一度受け直すしかありませんでした。いまは、取れたところを持ち越して残りに集中できます。仕事と生活のあいだで勉強時間をひねり出している人にとって、負担の減り方は小さくありません。
パート別の合格になる条件は2つあります。そのパートの合格基準点以上を取っていること、そしてそのパートを構成する科目群すべてで得点があることです。ここでも「0点の科目群を作らない」という原則は変わりません。
A・B・Cパートの範囲と、第38回の合格基準点
第38回の正答一覧から、各パートの中身を整理しました。
| パート | 問題番号 | 問題数 | 含む科目(科目群数) | 第38回の合格基準点 |
|---|---|---|---|---|
| Aパート | 問1〜60 | 60問 | 人間の尊厳と自立/介護の基本/社会の理解/人間関係とコミュニケーション/コミュニケーション技術/生活支援技術(4科目群) | 32.23点 |
| Bパート | 問61〜105 | 45問 | こころとからだのしくみ/発達と老化の理解/認知症の理解/障害の理解/医療的ケア(5科目群) | 20.43点 |
| Cパート | 問106〜125 | 20問 | 介護過程/総合問題(2科目群) | 11.33点 |
問題数はAパートに大きく偏っています。生活支援技術だけで26問を占めるためで、ここを落とすとAパートの基準点に届きにくくなります。
合格基準点は全受験者の平均得点から按分して決まる
各パートの基準点は、あらかじめ決められた固定値ではありません。全パートを受験した全受験者の、各パートの平均得点の比率を使って、全体の合格基準点を按分して算出されると公表されています。
実際、第38回の基準点を合計すると32.23+20.43+11.33で63.99。総得点の合格基準64点とほぼ重なる数字です。
パートごとの基準は総得点の基準を分け直したものだと考えると、仕組みが理解しやすくなります。この点も毎回計算し直されるため、来年の基準点をいまの数字で見込むことはできません。
第38回のパート別合格者数に表れた傾向
第38回でパート別合格となった人数は、Aパート3,935人、Bパート1,509人、Cパート6,181人でした。20問しかないCパートで最も多く、45問のBパートで最も少ないという結果です。
第38回はパート合格が始まった最初の回なので、全員が全パートを受験しています。次の回からは、免除を持つ人が一部のパートだけを受ける形も出てくるはずです。
前回受験して不合格だった人が最初にやることは、はっきりしています。手元の結果通知を開いて、自分がどのパートで基準点を超えていたかを確かめることです。免除が残っているなら、次に準備すべき範囲はすでに絞り込まれています。
「合格率が高いのに難しい」と感じるのは、あなただけではない

ここまで数字を並べてきましたが、統計と自分の実感が食い違うとき、人はたいてい自分のほうを疑うものです。ここではその食い違いの正体を分解します。
合格率の分母は、受験資格の関門を通った人だけである
もう一度確認しておきたいのが、第29回で受験者数が半減したという事実です。実務者研修という関門が受験の手前に置かれたことで、準備を相当に進めた人だけが試験会場にいる状態になりました。
働きながら実務者研修を終えた人を含め、受験資格の課程を修了した人たちが集まって、その7割が受かる。そう言い換えると、70.1%という数字の見え方は変わってくるはずです。この試験は、受験にたどり着くまでの道のりを含めて設計されています。
働きながら受ける人にとっての本当の難所
問題そのものは、記述式ではなくすべて選択式です。難しさの中心は問題の高度さよりも、勉強時間をどう確保するかという生活面にあります。
夜勤明けの日をどう使うか、家族のことをどう回すか、実務者研修の受講と重なる時期をどう乗り切るか。ここでつまずく人は少なくありません。
これは能力の問題ではなく時間配分の問題です。だからこそ、後半でお伝えする逆算の考え方が効いてきます。具体的な勉強の進め方は、国家試験の勉強法で別にまとめました。
「周りはみんな持っている」という焦りの正体
介護の職場にいると、自分だけ資格がないように感じることがあります。マイナビ介護職の調査では、回答した介護職976人のうち介護福祉士を持っている人は61.0%でした。5人に3人ほどが有資格者という数字です。
ただし、この調査は転職サービスに登録している人が母集団のため、介護職全体の姿とは少しずれます。キャリアアップに関心の高い層が多めに含まれていると考えるのが自然です。周囲が有資格者ばかりに見えるのは、あなたの職場がたまたまそうだという可能性もあります。
(出典:株式会社マイナビ/マイナビ介護職『介護職白書 2024年度版』/調査時期:2024年11月7日〜12月3日)
数字の受け止め方を、自分の条件に置き換える
合格率を自分に引き寄せて読むときは、次の3つを分けて考えると整理しやすくなります。
- 実務者研修を修了しているか、修了の見込みが立っているか
- 11科目群のうち、まったく手つかずの分野があるか
- 試験までの半年で、週に何時間を勉強に充てられるか
このうち2つめと3つめは、いまの自分の状態を確かめるだけで答えが出るはずです。合格率という他人の集計値より、この3つのほうがはるかに正確に、自分の現在地を教えてくれます。
第39回(2027年1月)の日程と、申し込みで迷わないための逆算カレンダー

受けると決めたときに、いちばんつまずきやすいのが申し込みです。ここは合格率の話よりも期限が厳しく、間に合わなければ実力に関係なく受験できません。
第39回の試験日・申込期間・受験手数料・合格発表日
試験センターが公表している第39回の日程は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験申し込み受付 | 2026年7月22日(水)〜9月2日(水) |
| 筆記試験日 | 2027年1月31日(日) |
| 試験時間 | 午前10:00〜11:45/午後13:40〜15:35 |
| 受験手数料 | 20,510円 |
| 合格発表(HP掲載) | 2027年3月23日(火) |
| 結果通知の発送 | 2027年3月26日(金) |
申し込みの受付は約6週間しかありません。試験日の5か月も前に締め切られる点が、この試験でいちばん見落とされやすいところです。
申し込みはインターネットのみになった
第39回の受験申し込みは、試験センターのホームページにある「インターネット受験申し込み」から行います。郵送での申し込みの案内はありません。『受験の手引』もPDFで提供される形に変わりました。
受験手数料の支払いは、クレジットカード決済またはコンビニエンスストア決済です。期間内に支払いが完了しない場合、受験申し込みは無効になります。 申し込みフォームを送信しただけでは終わっていない点に注意してください。
提出するものは、メールアドレス、顔写真データ、受験資格を証する証明書が基本です。氏名が変わっている場合は戸籍の個人事項証明書、外国籍の場合は国籍確認書類など、状況に応じた書類が加わります。
実務経験証明書は勤務先が書くもの——公式の「作成依頼書」を使う
実務経験ルートで受験する人にとって、最大の関門がこの書類です。実務経験証明書は勤務先の事業者が作成するもので、本人が書くことはできません。試験センターは、就労先に無断で作成したり改変したりした場合は証明書が無効になり、刑法上の罪に問われる場合があると注意を促しています。
そして、多くの人が言い出しにくさを感じるのがここです。とくに退職した職場が絡むと、「もう辞めた人間が連絡していいのだろうか」という気持ちが働きます。
その負担を減らすために、試験センターは「作成依頼書」という公式の様式を用意しています。私信で頼み込むのではなく、国家試験の手続きとして定められた書式を使って依頼できるということです。様式は試験センターの「実務経験証明書等の様式」のページからダウンロードできます。
実務経験ルートの要件は、従業期間1,095日以上(3年以上)かつ従事日数540日以上です。日数は自分でも数えておくと、証明書が返ってきたときに確認できます。
退職した職場や、複数事業所にまたがる場合の進め方
働いた先が1か所とは限りません。次の点を押さえておくと迷いにくくなります。
- 退職した勤務先にも、作成依頼書を使って正式に依頼する
- 同じ期間に複数の事業所へ所属していた場合は、従事日数内訳証明書も必要
- 事業所側の作成には時間がかかるため、締切の直前に頼まない
法人が変わっていたり事業所が閉鎖していたりする場合は、依頼先の判断が難しくなるはずです。早めに試験センターへ問い合わせておくと迷いが減ります。
「見込」で申し込むときに必ず守る提出期限
実務経験の日数が申込時点でまだ足りない場合は、「見込」での申し込みが可能です。ただし条件があります。確定した実務経験証明書を2027年4月9日(金)までに提出しないと、試験は無効となり、結果通知も発送されません。
試験を受けて手応えがあったとしても、この提出を忘れれば結果そのものが無かったことになります。見込で申し込んだ人は、試験が終わった時点で気を抜かず、書類の提出までを1セットとして予定に入れておいてください。
申込期限から逆算したチェックカレンダー
第39回に間に合わせるための逆算です。締切の2026年9月2日から逆算して並べました。
| 目安の時期 | やること |
|---|---|
| 読んだその日 | 実務経験の従業期間・従事日数を自分で数える。受験資格の区分を確認する |
| 〜8月12日ごろ | 作成依頼書をダウンロードし、現在および過去の勤務先へ依頼する |
| 〜8月19日ごろ | 顔写真データを用意する。氏名相違がある場合は戸籍の書類を取り寄せる |
| 〜8月26日ごろ | 返送された実務経験証明書を受け取り、記載内容を確認する |
| 〜8月30日ごろ | インターネットで受験申し込みを行う |
| 9月2日まで | 受験手数料20,510円の決済を完了させる |
| 2027年1月31日 | 筆記試験 |
| 2027年3月23日 | 合格発表(ホームページ掲載) |
| 2027年4月9日まで | 「見込」で申し込んだ人は、確定した実務経験証明書を提出 |
すでに8月中旬を過ぎている場合は、順番を守ろうとせず、まず作成依頼書だけを勤務先へ出してください。 勤務先の作成にどれだけかかるかは相手次第で、依頼を出すまでの時間だけが自分でコントロールできる部分だからです。
依頼から1週間たっても返ってくる見通しが立たないなら、無理に今回へ間に合わせず、第40回に切り替える判断もあります。焦って書類の不備で無効になるより、1年かけて不備なく出すほうが結果的に早いこともあります。
今日ひとつだけやるとしたら、実務経験の日数を数えることです。 従業期間1,095日と従事日数540日に届いているかどうかで、今年受けるのか来年に回すのかが決まります。ここがはっきりすれば、残りの判断はずいぶん楽になるはずです。
受けるかどうかを、今日決めなくていい

ここまで読んで、「今年は間に合わないかもしれない」と感じた人もいると思います。それは焦る材料ではなく、期限のある手続きの現実を知ったというだけのことです。
取れる道はいくつもあります。今年の第39回に申し込む、実務経験の日数が足りるまで待って来年に回す、まずは実務者研修の受講計画から立て直す。
前回あと少しだった人なら、パート合格の仕組みが使えるようになった今回は、以前とは条件が違います。どれを選んでも間違いではありません。
ひとつだけ、正直にお伝えしておきたいことがあります。介護福祉士の資格を取れば給料や働き方が必ず良くなる、とは言えません。
資格手当の有無や金額は職場ごとに差があり、資格を取ったからといって待遇が自動的に変わるわけではないからです。手当が給与のどこに乗るのかという仕組みは、処遇改善の仕組みで別に整理しています。
それでも、資格は職場を選び直すときの選択肢を増やしてくれるものです。資格を取ること自体を目的にせず、それで何ができるようになりたいのかを、自分の言葉で持っておくほうが、長い目で見て消耗しません。
次の一歩として、まずは実務経験の日数を数えるところから始めてみてください。受験資格の区分やルートの詳細は介護福祉士になるにはにまとめました。勉強の進め方は国家試験の勉強法、資格を取ったあとのキャリアの広がりは介護の資格ロードマップが地図になります。
なお、この記事の日程・手数料・合格基準は第38回および第39回時点の公表値です。回ごとに変わるため、申し込みの前には必ず試験センターの最新の案内で確認してください。
よくある質問
介護福祉士国家試験の合格率はどれくらいですか?
直近の第38回(2026年1月実施)の合格率は70.1%でした。受験者78,469人に対し合格者は54,987人です。ただし合格率は回によって動いており、第35回の84.3%をピークに3回続けて下がって、この3年で14.2ポイント低下しています。過去10回はおおむね70%台から80%台で推移していますが、第1回から第37回までの通算では58.6%です。「昔から高い試験」ではなく、受験資格の制度変更で受験者の顔ぶれが変わった影響が大きい点に注意してください。
介護福祉士国家試験は何点取れば合格ですか?
第38回は125点満点中64点以上が合格ラインでした。ただしこの点数は毎年固定ではありません。合格基準は総得点の6割程度を基準とし、その回の問題の難易度に応じて補正して決められると公表されています。さらに総得点だけでは足りず、11ある科目群のすべてで1点以上取っていることが条件です。総得点で64点を超えていても、どれか1つの科目群が0点だとその回は不合格になります。
合格発表はいつですか。合格通知はいつ届きますか?
第39回(2027年1月31日実施)の合格発表は2027年3月23日(火)に試験センターのホームページへ掲載され、結果通知はその3日後の3月26日(金)に発送されます。つまりホームページでの発表が先で、手元に郵便が届くのはさらに数日あとです。第38回は3月16日(月)14時にホームページで発表されました。合格後は介護福祉士の登録申請をして初めて資格を名乗れるため、通知が届いたら登録の手続きに進みます。
自己採点はできますか。正答はどこで確認できますか?
試験センターが試験後に「合格基準及び正答について」を公表するため、それを使って自己採点ができます。ただし公表は合格発表と同じタイミングであり、試験直後にすぐ出るわけではありません。試験当日から発表までのあいだに出回る「予想合格点」は民間の推計です。合格点はその回の難易度で補正されるため、予想と実際がずれることがあります。正答も合格基準も、必ず試験センターの公表資料で確認してください。
実技試験はありますか?
ありません。介護福祉士国家試験は第37回(令和6年度)試験から実技試験が廃止され、筆記試験のみになりました。受験資格のルートを問わず、第39回も筆記試験だけです。以前は「実技試験の免除」という仕組みがあり、介護技術講習の修了がその条件のひとつでしたが、実技試験そのものがなくなったため免除という考え方も現在はありません。なお介護技術講習修了証明書や介護過程Ⅲ修了証明書は、試験の免除ではなく、合格後に介護福祉士の登録を申請する際の提出書類として扱われる場合があります。該当するかどうかは自分の受験資格の区分で変わるため、登録の手続きに進む前に試験センターの案内で確認してください。
出典
- 厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験合格発表について」 (2026年(令和8年))
- 厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移」 (2025年(令和7年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験の合格基準及び正答について」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第39回介護福祉士国家試験」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「実務経験証明書等の様式」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「受験資格(実務経験+実務者研修)」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「受験資格:特例高校等(実技試験の廃止)」 (2026年(令和8年))
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、正確性・最新性を保証するものではありません。 制度や施設の状況は変わることがあります。実際のご判断の前には、各施設・公式情報や公的機関でご確認ください。
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