資格・キャリア
介護福祉士登録証の申請手続き|合格後にやること・費用と届くまでの期間
内容確認: 2026年7月27日 ・ 次回確認期限: 2027年4月30日 ・ 編集部確認済み
合格発表の日、番号を見つけて、しばらく画面を見つめて、それから誰かに知らせた。あの瞬間のことは、たぶん長く覚えていると思います。そして数日後に結果通知が届き、封筒の中に登録の案内が入っていて——ここで多くの人が「あれ、まだ何かやることがあるのか」と気づきます。
先に書いておくと、合格した時点では、まだ介護福祉士ではありません。 これは言葉のあやではなく、法律の建て付けです。試験に合格すると「介護福祉士となる資格を有する者」になり、そこから登録を受けて初めて「介護福祉士」になります。名乗れるようになるのも登録の後です。
がっかりさせたいわけではありません。むしろ逆で、この手続きには1か月半ほどかかるので、知らずにいると4月からの職場で「登録証を見せてください」と言われて慌てることになります。何十時間も勉強して掴んだ資格の、最後のひと仕事です。手順さえ分かっていれば難しいところはありません。
この記事では、法律上の位置づけ、必要な費用と書類、合格発表から逆算したスケジュール、つまずきやすいところ、そして結婚や引っ越し、紛失といったあとから起きることまでを整理します。
まず結論:合格しただけでは、まだ介護福祉士ではありません

- 登録して初めて介護福祉士になります。 法律が「登録を受けなければならない」と定めています。名称を使えるのも登録の後です。
- 費用は合計12,320円です。 登録免許税9,000円(収入印紙)+登録手数料3,320円(払込)。受験手数料とは別にかかります。
- 届くまで約1か月半かかります。 合格発表が3月下旬なら、登録証が手元に来るのは5月ごろ。4月に間に合わない前提で動いてください。
やることは多くありません。ただ、時間だけは思ったよりかかります。
法律上どうなっているのか——登録して初めて名乗れる

根拠は社会福祉士及び介護福祉士法です。第42条第1項にこう書かれています。
「介護福祉士となる資格を有する者が介護福祉士となるには、介護福祉士登録簿に、氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。」
「介護福祉士となる資格を有する者」と「介護福祉士」が、条文の中で書き分けられているのが分かると思います。試験に合格した段階では前者で、登録簿に載って後者になる。この2つのあいだに、申請という手続きが挟まっています。
そしてもうひとつ、第48条第2項に名称の使用制限があります。
「介護福祉士でない者は、介護福祉士という名称を使用してはならない。」
介護福祉士は業務独占ではなく名称独占の資格です。つまり「この仕事は介護福祉士にしかできない」という制限はない代わりに、「介護福祉士という名前は登録した人しか使えない」という形で守られています。だから登録前に名刺や履歴書、事業所の掲示に「介護福祉士」と書くのは、制度上は先走りになります。合格したことを伝えたいなら「介護福祉士国家試験に合格し、登録申請中です」と書けば正確です。
ついでに触れておくと、同じ法律の第47条の2は「社会福祉士又は介護福祉士は、社会福祉及び介護を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、相談援助又は介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない」と、資質向上の責務を定めています。合格がゴールではない、というのは精神論ではなく条文にも書かれていることです。とはいえ、まずは登録を済ませてからで十分です。
登録申請に必要なもの——お金と書類

用意するものは、お金が2種類、書類が3点です。
お金その1、登録免許税9,000円。 郵便局などで収入印紙を9,000円分購入し、登録申請書の所定の欄に貼り付けます。印紙なので、現金を送るわけではありません。
お金その2、登録手数料3,320円。 試験センター所定の払込用紙を使い、ゆうちょ銀行またはその他の金融機関の窓口で払い込みます。ここで受け取る、日附印のある「振替払込受付証明書(お客さま用)」の原本が必要です。コピーではなく原本を貼付用紙に貼ります。窓口で払い込む必要があるため、ATMやネットバンキングで済ませようとすると証明書が出ずにやり直しになります。
合計は12,320円です。参考までに、社会福祉士と精神保健福祉士はいずれも登録免許税15,000円・登録手数料4,050円で、介護福祉士とは金額が異なります。同じ試験センターの手続きなので、他資格の情報を見て金額を勘違いしないよう注意してください。
書類は3点です。 ①収入印紙を貼った登録申請書、②振替払込受付証明書の原本を貼った貼付用紙(マイナンバー関連書類は任意)、③戸籍の個人事項証明書・戸籍抄本・本籍が記載された住民票のいずれか1通。日本国籍の方はこの③が本人確認の書類になります。受験資格の要件によっては、介護福祉士は追加の書類が必要になる場合があります。
提出は簡易書留で郵送します。普通郵便では送りません。
合格発表から登録証が届くまでの逆算カレンダー

第39回試験を例に、実際の日付で並べてみます。
試験日が2027年1月31日。合格発表は同年3月23日に試験センターのホームページへ掲載され、結果通知の発送は3月26日です。つまり手元に通知が届くのは3月末になります。
そこから登録申請の書類を用意し、印紙を買い、窓口で払込をして、簡易書留で送る。ここまでを4月上旬に済ませたとします。試験センターは、書類に不備がなければ受付から1か月半程度で登録証を発送するとしています。すると登録証が届くのは5月中旬から下旬あたりです。送付はレターパックプラスで、不在なら郵便局から不在配達通知が入ります。
ここで現実的な問題がひとつあります。4月1日付けの就職や配置換えには、登録証は間に合いません。 資格手当の支給開始時期や、事業所への提出書類の扱いは職場ごとに違うので、内定先や勤務先には早めに「登録申請中で、登録証は5月ごろの見込み」と伝えておくのが無難です。合格通知そのものは手元にあるので、それで対応してもらえる職場も多いはずです。
なお、書類に不備があると当然その分遅れます。1か月半という数字は「不備がなければ」の話です。急ぐなら、丁寧に書くのがいちばんの近道になります。
つまずきやすい3つのポイント

試験センターの案内を読むと、注意書きが集中しているところがあります。実際に差し戻しが起きやすいのは次の3点です。
その1、振替払込受付証明書は原本を、窓口払込で。 前述のとおりですが、これがいちばん多いつまずきだと思われます。ゆうちょ銀行または金融機関の窓口で払い込み、日附印のある証明書の原本を貼る。ATMやアプリでの送金では要件を満たしません。
その2、住民票を使うなら本籍を省略しない。 本人確認書類として住民票を選ぶ場合、本籍が記載されている必要があります。役所で請求するとき、初期設定では本籍が省略されることがあるので、窓口や請求フォームで「本籍を記載」と明示してください。再交付の案内では「本籍が省略と記載された住民票では受け付けできません」とはっきり書かれています。運転免許証や戸籍の附票も使えません。
その3、申請中に引っ越すなら郵便局に転居届を。 登録証は申請書に書いた住所へ発送されます。申請から到着まで1か月半あるので、そのあいだに引っ越す人が一定数います。試験センターは、申請中に住所が変わった場合は郵便局に転居届を出すよう案内しています。そして登録証を受け取ったあとで、あらためて住所変更の手続きを済ませてください。年度替わりは引っ越しの季節でもあるので、心当たりのある方は先に段取りしておくと安心です。
結婚・引っ越しをしたとき——書換交付と住所変更

登録は一度きりの手続きですが、そのあとの人生でいくつか関連する場面が出てきます。介護の現場は女性が多く、結婚や離婚で氏名が変わる方も少なくありません。
氏名や本籍の都道府県が変わったときは、登録事項の変更手続きが必要です。 これは「登録簿に載っている情報を正しく保つ」ための届出なので、変更があったら放置しないほうがよいものです。
このうち、登録事項変更届で登録証の交付を希望せず登録済証(はがき)を持っている方が、変更前の登録証を持っている場合には「書換交付」という手続きが用意されています。手数料は600円で、介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士とも同額です。この手続きでは同時に住所変更もできます。必要なのは書換交付申請書、手数料の受領証を貼った貼付用紙、登録証の原本、登録済証(はがき)の原本などで、旧姓や通称の記載を希望する場合は戸籍の個人事項証明書または住民票を添えます。不備がなければ1か月程度で発送されます。
紛失や汚損のときは再交付です。 手数料は1,200円。登録証再交付申請書、本籍記載の身分証明書、手数料の領収証を貼った貼付用紙を簡易書留で送ります。汚損の場合は登録証の原本も同封します。不備がなければ約1か月半で届きます。
自分がどの手続きに当たるかは、変更の内容や手元にあるもの(登録証か、登録済証のはがきか)で変わります。試験センターの案内で該当する様式を確認してから進めてください。迷ったら問い合わせたほうが早く、確実です。
登録証が届いたら

レターパックが届いて、封を開けて、自分の名前が入った登録証を見る。ここでようやく、法律上も介護福祉士になります。
まず、保管場所を決めてください。 登録証は再交付できますが、1,200円と1か月半がかかります。職場に提示するのはコピーで足りることが多いので、原本は自宅で保管し、必要なときにコピーを取る運用がおすすめです。スマートフォンで撮影しておくと、番号を聞かれたときにすぐ答えられて便利です。
そのうえで、職場に登録が完了したことを伝えてください。 資格手当の対象になる場合、支給の起算日が登録日なのか、事業所への届出日なのかは規程によって違います。届出が遅れると手当が遅れることがあるので、届いたら早めに事務担当へ。細かい話ですが、毎月のことなので効いてきます。
そして、この先のことを少しだけ。介護福祉士は多くの資格の起点になります。実務経験を重ねればケアマネジャーの受験資格が見えてきますし、認知症ケアを深める道も、相談援助へ進む道もあります。ただ、それを今日決める必要はまったくありません。試験勉強で削った時間を、まずは自分のために戻してあげてください。
長い準備の末に受け取った1枚です。手続きの話ばかりしてきましたが、最後にひとつだけ。これは、あなたが現場で積み上げてきた3年以上の実務と、その合間に確保した勉強時間の結果です。事務的な紙に見えても、そこに至るまでの日々は事務的ではなかったはずです。おめでとうございます。
よくある質問
試験に合格すれば、その日から介護福祉士を名乗れますか?
名乗れません。社会福祉士及び介護福祉士法第42条第1項は「介護福祉士となる資格を有する者が介護福祉士となるには、介護福祉士登録簿に、氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない」と定めています。つまり合格は「資格を有する者」になった段階で、実際に介護福祉士になるのは登録が完了したときです。さらに同法第48条第2項は「介護福祉士でない者は、介護福祉士という名称を使用してはならない」と名称の使用を制限しています。合格通知が届いてうれしい気持ちはそのままに、名刺や履歴書に書くのは登録が済んでからにしてください。
登録にはいくらかかりますか?
介護福祉士の場合、登録免許税9,000円と登録手数料3,320円で、合計12,320円です。登録免許税は郵便局などで収入印紙9,000円分を購入し、登録申請書に貼り付けます。登録手数料は試験センター所定の払込用紙を使ってゆうちょ銀行または金融機関の窓口で払い込み、日附印のある「振替払込受付証明書(お客さま用)」の原本を貼付用紙に貼ります。参考までに、社会福祉士と精神保健福祉士は登録免許税15,000円・登録手数料4,050円で、資格によって金額が違います。受験手数料とは別に必要になる費用なので、合格発表の前にいくらか用意しておくと慌てずに済みます。
登録証が届くまでどれくらいかかりますか?
試験センターによると、提出書類に不備がなければ受付後1か月半程度で登録証が発送されます。送付方法はレターパックプラスで、不在の場合は郵便局から不在配達通知が投函されます。第39回試験を例にすると、合格発表が2027年3月23日、結果通知の発送が3月26日なので、通知が届いてすぐ申請しても登録証が手元に来るのは5月ごろという計算になります。4月からの就職や異動にあわせて登録証の提示を求められる場合は、この所要期間を見込んでおく必要があります。書類に不備があるとさらに時間がかかるため、記入内容は提出前に必ず確認してください。
結婚して名字が変わりました。手続きは必要ですか?
必要です。氏名や本籍の都道府県に変更があった場合は、登録事項の変更手続きを行います。なお、登録事項変更届で登録証の交付を希望せず登録済証(はがき)を持っている方が、変更前の登録証を持っている場合には「書換交付」という手続きがあり、手数料は600円(介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士とも同額)です。この手続きでは同時に住所変更もできます。提出書類に不備がなければ1か月程度で発送されます。自分がどの手続きに当たるかは変更内容によって変わるため、試験センターの案内で該当する様式を確認してから進めてください。
登録証をなくしてしまいました。再交付できますか?
できます。紛失や汚損の場合は再交付の手続きがあり、手数料は1,200円です。必要なものは、登録証再交付申請書、身分を証明する書類(戸籍の個人事項証明書、戸籍抄本、または本籍が記載された住民票のいずれか)、手数料の領収証を貼った貼付用紙で、汚損の場合は登録証の原本も添えます。書類は簡易書留で郵送し、不備がなければ約1か月半で登録証がレターパックプラスで発送されます。注意したいのは、本籍が省略と記載された住民票では受け付けられない点です。運転免許証や戸籍の附票も身分証明書としては使えません。住民票を取るときは本籍を省略しない設定で請求してください。
出典
- e-Gov法令検索「社会福祉士及び介護福祉士法」第42条(登録)・第48条(名称の使用制限) (2026年(令和8年)閲覧)
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「新規登録の申請手続き」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「登録証の書き換え交付手続き」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「登録証の紛失・汚損による再交付手続き」 (2026年(令和8年))
- 公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第39回介護福祉士国家試験」受験手続き (2026年(令和8年))
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