施設選び
介護保険の使い方|サービスを受けるまでの手順と、自己負担のしくみ
親の体が弱ってきて、そろそろ介護保険を使ったほうがいいのかもしれない。そう思って調べ始めたものの、出てくる言葉が難しくて、途中で手が止まってしまう。要介護認定、ケアマネジャー、区分支給限度基準額、補足給付——どれも聞き慣れない言葉が並び、「結局、何から始めて、いくらかかるのか」がいちばん知りたいのに、そこがいちばん分かりにくい。多くのご家族が、まさにこの入り口でつまずきます。
介護保険は、たしかにしくみが入り組んでいます。でも、全体を一度に理解しようとするから難しく感じるだけで、「使うまでの流れ」と「お金のしくみ」の2つに分けて、順番に見ていけば、そんなに怖いものではありません。この記事では、介護保険とはそもそも何なのかから始めて、サービスを受け始めるまでの手順、どんなサービスがあるのか、そして毎月いくらくらいの負担になるのかを、介護の知識がまったくない方にも分かるように、一つずつほどいていきます。難しい言葉はそのつど、日常の言葉に言い換えながら進めます。
そもそも「介護保険」とは、どういうしくみか

はじめに、介護保険の正体をおおづかみにつかんでおきましょう。ここがふわっとしたままだと、あとの手順やお金の話が頭に入りにくいからです。
介護保険は、国が運営する公的な保険のひとつです。医療保険(健康保険)と同じで、みんなでお金を出し合っておき、必要になった人が少ない負担でサービスを使えるようにする、という助け合いのしくみです。ちがうのは、対象が「介護」だという点です。
保険料を払うのは、40歳以上のすべての人です。40歳になると自動的に加入し、健康保険料などと一緒に介護保険料も納めるようになります。つまり、あなた自身もすでに払っている(あるいはこれから払う)保険だ、ということです。
そして、この保険を使ってサービスを受けられるのは、主に65歳以上で、介護や支援が必要だと市区町村に認められた人です(40〜64歳でも、特定の病気が原因で介護が必要になった場合は使えます)。ここで大事なのは、「65歳になったら自動でサービスが受けられる」わけではない、という点です。介護が必要な状態だと認定を受けて、はじめて使えるようになります。この認定のことを「要介護認定」といいます。
介護保険のいちばんありがたいところは、費用の大部分を保険がまかなってくれることです。介護サービスを使ったとき、利用者が自分で払うのは、原則としてかかった費用の1割だけ。残りの9割は介護保険から支払われます(所得が高い方は2割・3割になります。詳しくは後半でお話しします)。たとえば本来1万円かかるサービスも、1割負担なら1,000円で受けられる、という計算です。この「1〜3割の自己負担で使える」というのが、介護保険の骨組みだと覚えておいてください。
サービスを受け始めるまでの、4つのステップ

では、実際に介護保険のサービスを使い始めるには、どういう順番で進めればよいのでしょうか。大きな流れは、次の4つのステップです。まずは全体像をつかんでください。
- 要介護認定を受ける — 介護がどれくらい必要かを、市区町村に判定してもらう
- ケアマネジャーを決める — 介護サービスの相談役・調整役を決める
- ケアプランを作る — どのサービスをどれだけ使うか、計画を立てる
- サービスを開始する — 計画にそって、実際に介護サービスを使い始める
一つずつ見ていきましょう。
ステップ1|要介護認定を受ける
最初の関門が「要介護認定」です。これは、その人にどれくらいの介護が必要かを、国の基準にそって判定してもらう手続きです。
流れをかんたんに言うと、お住まいの市区町村の窓口(または後で説明する地域包括支援センター)に申請すると、調査員が自宅などを訪ねてきて、心身の状態を聞き取り・観察します。その結果と、かかりつけ医の意見書をもとに、専門家の会議で「どのくらいの介護が必要か」が判定されます。
判定は、軽いほうから「要支援1・2」「要介護1〜5」という段階に分かれます。数字が大きいほど、介護がたくさん必要な状態だという意味です。この段階によって、後で出てくる「介護保険で使える上限額」が変わってきます。
申請してから結果が出るまでは、おおむね1か月ほどが目安です。申請自体は無料で、書類の書き方が分からなくても、窓口の職員や地域包括支援センターが手伝ってくれます。
なお、要介護認定の細かい手続き(申請書の書き方、認定調査で見られる項目、結果に納得できないときの対応など)は、それだけで一つの大きなテーマになります。この記事では「使い方」と「お金」に集中するため、認定については流れをつかむにとどめます。まずは「サービスを使うには、この認定が入り口になる」とだけ押さえてください。
ステップ2|ケアマネジャーを決める
認定が出たら、次は「ケアマネジャー」を決めます。ケアマネジャーは、正式には「介護支援専門員(かいごしえんせんもんいん)」といい、介護の世界の相談役であり、調整役です。「ケアマネさん」と呼ばれることも多い、身近な存在です。
ケアマネジャーは、本人や家族の希望を聞きながら、どんなサービスをどう組み合わせればよいかを一緒に考えてくれます。さらに、サービスを提供する事業者との連絡や調整、手続きの案内まで引き受けてくれます。介護がはじめてのご家族にとって、いちばん頼りになる伴走者だと思ってください。
要介護1〜5の方は、地域の「居宅介護支援事業所(きょたくかいごしえんじぎょうしょ)」という事務所に所属するケアマネジャーに担当してもらいます。要支援1・2の方は、地域包括支援センターが窓口になります。どこに頼めばいいか分からないときは、市区町村の窓口や地域包括支援センターで、地域の事業所のリストをもらえます。
そして、ここは特に安心してほしいところです。ケアマネジャーへの相談や、次のステップで作る計画書の作成には、利用者の費用負担がありません。相談すること自体は無料です。遠慮なく、分からないことをどんどん聞いてください。
ステップ3|ケアプランを作る
担当のケアマネジャーが決まったら、その人と一緒に「ケアプラン」を作ります。ケアプランとは、介護サービスの計画書のことです。正式には「介護サービス計画書」といいます。
ケアプランには、「本人がどんな暮らしをしたいか」「そのために、どのサービスを、週に何回、どれくらい使うか」といったことが書き込まれます。たとえば「入浴が一人では難しいので、週2回デイサービスに通ってお風呂に入る」「家族が仕事で日中いないので、ヘルパーに来てもらう」といった具合です。
このとき、ケアマネジャーは後で説明する「介護保険で使える上限額」をふまえて、無理のない計画を立ててくれます。だから、上限を知らずに使いすぎてしまう、という失敗を防げます。プランは本人・家族の同意のうえで決まりますし、暮らしや体の状態が変われば、あとから何度でも見直せます。
ステップ4|サービスを開始する
ケアプランができたら、いよいよサービスの利用開始です。プランにそって、ヘルパーが自宅に来たり、デイサービスに通ったりが始まります。使った分の1〜3割を自己負担として支払い、残りは介護保険からまかなわれます。
ここまでが、介護保険を使い始めるまでの一連の流れです。文字にすると長く感じるかもしれませんが、要は「認定を受ける→ケアマネを決める→計画を作る→使い始める」という4段階です。そして、ステップ2以降はケアマネジャーが横について進めてくれるので、ご家族がすべてを一人で抱える必要はありません。
どんなサービスが使えるのか

介護保険のサービスと一口に言っても、その中身はさまざまです。大きく「自宅で暮らしながら使うもの」「施設に入って使うもの」「用具や住まいに関するもの」の3つに分けて、代表的なものを見ていきましょう。
自宅で暮らしながら使うサービス(在宅サービス)
住み慣れた家で暮らしを続けながら、必要な部分だけ手助けを受けるためのサービスです。よく使われるものに、次のようなものがあります。
- 訪問介護(ほうもんかいご) — ヘルパーが自宅を訪ね、入浴・排せつ・食事の介助(身体介護)や、掃除・買い物・調理の手伝い(生活援助)をしてくれます。「ホームヘルプ」とも呼ばれます。
- デイサービス(通所介護) — 日中、施設に通って、食事や入浴、レクリエーション、機能訓練などを受けます。家族が休息をとれる(レスパイト)という意味でも大きな支えになります。
- ショートステイ(短期入所) — 数日〜1週間ほど、施設に泊まって介護を受けられます。家族が旅行や急な用事、あるいは介護疲れで休みたいときに使えます。
- 訪問看護 — 看護師などが自宅を訪ね、健康チェックや医療的なケアをしてくれます。
これらを、ケアプランにそって組み合わせて使うのが、在宅介護の基本形です。
施設に入って使うサービス(施設サービス)
自宅での生活が難しくなったときに、施設に入って暮らしながら介護を受ける方法です。代表的なものに、次があります。
- 特別養護老人ホーム(特養) — 常時介護が必要で、在宅での生活が難しい方が長く暮らす、公的な施設です。原則として要介護3以上が対象です。入居一時金は不要で、費用を抑えやすいとされます。
- 介護老人保健施設(老健) — 病院と自宅の中間にあたる施設で、リハビリを受けながら在宅復帰を目指します。要介護1以上が対象です。
このほかにも、医療的なケアが手厚い「介護医療院」、認知症の方が少人数で暮らす「グループホーム」、民間が運営する「介護付き有料老人ホーム」など、いくつもの種類があります。それぞれ費用や入居の条件がちがうので、施設を検討する段階になったら、種類ごとの特徴を比べてみるとよいでしょう。
用具や住まいに関するサービス
体の状態に合わせて、道具や住まいを整えるための支援もあります。
- 福祉用具の貸与・購入 — 車いすや介護用ベッドなどを借りたり(レンタル)、入浴用のいすなど、貸し出しになじまないものを購入したりできます。購入費の一部が介護保険から支給されます。
- 住宅改修 — 手すりの取り付けや、段差の解消、滑りにくい床への変更など、自宅で安全に暮らすための小さな工事について、費用の一部が支給されます。
これらは、使うサービスがそれぞれ細かく決められているので、何が対象になるかは、ケアマネジャーや市区町村に確認しながら進めるのが確実です。
いちばん気になる「お金」のしくみ

ここからが、多くのご家族がいちばん知りたいところ——お金の話です。介護保険のお金のしくみには、いくつかの「登場人物」がいます。順番に押さえれば、毎月の負担の見通しが立てられるようになります。
自己負担は「1割」が原則、所得によって2割・3割
くり返しになりますが、介護サービスを使ったときに自分で払うのは、原則として費用の1割です。ただし、本人の所得が一定以上あると2割、さらに高いと3割になります。
自分(あるいは親)が何割負担なのかは、市区町村から届く「介護保険負担割合証(ふたんわりあいしょう)」という紙に書かれています。要介護認定を受けると交付されるので、まずはこの紙で確認してください。所得の基準は年度によって見直されることがあるため、「うちは何割か」は、この負担割合証か市区町村の窓口で確かめるのが確実です。ここで「◯円以上なら2割」と断言すると、手続きするころには基準が変わっているかもしれないからです。
使える金額には上限がある「区分支給限度基準額」
次に、とても大切なしくみをお話しします。介護保険は「使い放題」ではありません。要介護度ごとに、介護保険で使えるひと月あたりの上限が決められています。これを「区分支給限度基準額(くぶんしきゅうげんどきじゅんがく)」といいます。名前は難しいですが、要は「介護保険で見てもらえる、ひと月の枠」のことです。
この枠が、要介護度が重い人ほど大きくなります。つまり、たくさん介護が必要な人ほど、たくさんサービスを使える設計になっているわけです。
大事なのは、この枠の中で使う分は1〜3割の負担で済むけれど、枠を超えて使った分は全額(10割)が自己負担になるという点です。たとえば枠いっぱいまで使ったうえに、さらにサービスを足すと、その足した分だけは満額を払うことになります。ここを知らずにサービスを増やすと、思わぬ出費になりかねません。
とはいえ、ここで神経質になる必要はありません。ケアマネジャーは、この上限をふまえてケアプランを組んでくれます。枠を超えそうなときは事前に教えてくれるので、まずは「上限があるんだな」ということだけ頭に入れておけば十分です。
自己負担が重くなりすぎないための「高額介護サービス費」
「1〜3割でも、たくさん使えばそれなりの額になるのでは」——そう心配になった方もいるでしょう。そのための安全網が「高額介護サービス費(こうがくかいごサービスひ)」です。
これは、ひと月に払った介護サービスの自己負担(1〜3割の分)が一定の上限を超えたとき、超えた分があとから戻ってくる制度です。上限額は所得によって段階が分かれていて、所得が低い方ほど上限も低く設定されています。負担が家計を圧迫しすぎないように、というブレーキの役割です。
多くの場合、一度手続きをしておけば、以後は超えた分が自動的に払い戻される運用になっています。詳しい上限額や手続きは市区町村によって案内があるので、窓口で確認してください。ここでも具体的な金額は、所得区分や年度で変わるため「めやす」として捉え、正確な額は市区町村で確かめるのが安心です。
施設に入る場合は「食費・居住費」が別にかかる
もう一つ、施設への入居を考えるときに知っておきたいのがこれです。特別養護老人ホームなどの施設に入る場合、毎月の支払いは「介護保険の自己負担(1〜3割)」だけではありません。これに加えて、食費(施設で出る食事の費用)と居住費(部屋代)が別にかかります。
つまり施設の月額は、おおまかに「介護保険の自己負担+食費+居住費+日用品などの生活費」という組み立てになります。相部屋か個室かといった部屋のタイプによっても金額は変わります。
ただし、ここにも救済のしくみがあります。所得の低い方は、申請によって食費・居住費が軽くなる「負担限度額認定(ふたんげんどがくにんてい)」を利用できる場合があります。これは、住民税が非課税であることに加えて、預貯金などの資産が一定額以下であることが条件です。対象になれば、施設に払う食費・部屋代が段階に応じて抑えられます。
ただし、この負担限度額認定が使えるのは、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院、それにショートステイ(短期入所)が主な対象です。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の家賃・食費は対象外になります。自分が検討している施設が対象になるかどうかは、施設や市区町村の窓口で確認してください。
ここまでに出てきた金額のしくみは、いずれも所得や年度、部屋のタイプによって変わります。この記事の数字はあくまで考え方の枠組みとして受け取り、実際の負担額は、ケアマネジャーや市区町村の窓口で試算してもらうのがいちばん確実です。
ケアマネジャーは、無料で頼れる伴走者

お金の話が続いたので、あらためて、この制度でいちばん心強い存在にふれておきます。ケアマネジャー(介護支援専門員)です。
先にもお話ししたとおり、ケアマネジャーは介護サービスの相談役であり、調整役です。どのサービスを使えばいいか分からないとき、費用の見通しが不安なとき、事業者とのやりとりが煩わしいとき——そのすべてを一緒に整理してくれます。しかも、相談やケアプラン作成に利用者の費用負担はありません。「タダで、これだけ頼っていいの?」と驚かれる方もいますが、費用は介護保険からまかなわれるしくみなので、遠慮はいりません。
介護は長い付き合いになります。だからこそ、ケアマネジャーとの相性は大切です。話しにくい、希望がうまく伝わらない、対応に納得できない——そう感じたときは、担当を変更してもらうこともできます。事業所を変えたい場合も、市区町村や地域包括支援センターに相談すれば動いてくれます。「一度決めたら変えられない」と我慢する必要はありません。良い関係を築ける相手を見つけることが、介護を長く続けるうえでの土台になります。
迷ったら、まずここに相談する

最後に、どこから動き出せばよいか分からないときの相談先を、はっきりお伝えします。介護は「誰に聞けばいいか分からない」ことが、最初のつまずきになりがちだからです。
もっとも身近な窓口が、地域包括支援センターです。これは、高齢者の暮らしを地域で支えるための総合相談窓口で、市区町村がおおむね中学校区ごとに設けています。保健師や社会福祉士、ケアマネジャーといった専門職がいて、介護保険のことはもちろん、介護以外の困りごとも含めて、無料で相談に乗ってくれます。「まだ介護保険を使うほどではないかもしれないけれど」という段階でも大丈夫です。むしろ、早めに顔をつないでおくと、いざというときに動きやすくなります。お住まいの地域のセンターは、市区町村のホームページや役所の窓口で教えてもらえます。
もう一つが、市区町村の介護保険の窓口です。役所や区役所の「介護保険課」「高齢福祉課」といった部署が、要介護認定の申請や、負担割合・各種軽減制度の手続きを担当しています。制度そのものの申請や、正式な金額の確認はこちらが確実です。
どちらに相談すればいいか迷ったら、まずは地域包括支援センターに電話するところから始めてみてください。話しているうちに、次に何をすればいいかが自然と見えてきます。介護は、一人で全部を背負うものではありません。使える制度と、頼れる人に、少しずつ助けてもらいながら進めていけば大丈夫です。この記事が、その最初の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
なお、この記事で紹介した制度の内容や金額の考え方は、厚生労働省の公的な情報(2024年時点)にもとづいています。介護保険の制度は年度や改定で変わることがあります。実際に手続きをするときは、お住まいの市区町村の窓口で最新の情報を確認してください。
よくある質問
介護保険のサービスを受けるには、まず何をすればいいですか?
お住まいの市区町村の窓口か、地域包括支援センターに相談することから始まります。そこで「要介護認定(ようかいごにんてい)」の申請をします。介護がどれくらい必要かを判定してもらう手続きで、認定が出てはじめて介護保険のサービスを1〜3割の自己負担で使えるようになります。申請から結果が出るまでは、おおむね1か月ほどが目安です。
介護保険の自己負担は何割ですか?
原則1割です。ただし本人の所得が一定以上あると2割、さらに高いと3割になります。何割になるかは市区町村から届く「介護保険負担割合証」に書かれています。所得の基準は年度で見直されることがあるため、正確な割合はこの負担割合証か、市区町村の窓口で確認してください。
介護保険で使えるサービスの金額に上限はありますか?
あります。要介護度ごとに「区分支給限度基準額(くぶんしきゅうげんどきじゅんがく)」という、介護保険で使えるひと月あたりの上限が決められています。この範囲内なら1〜3割の負担で使えますが、上限を超えて使った分は全額が自己負担になります。どのサービスをどれくらい使うかはケアマネジャーが上限をふまえて計画してくれます。
ケアマネジャーへの相談はお金がかかりますか?
かかりません。ケアプラン(介護サービスの計画書)の作成や、ケアマネジャーへの相談は、利用者が費用を負担しなくてよいしくみになっています。費用は介護保険からまかなわれます。安心して相談してください。担当のケアマネジャーとの相性が合わないときは、変更をお願いすることもできます。
施設に入ると、介護保険の自己負担のほかに何がかかりますか?
特別養護老人ホームなどの施設に入る場合は、介護保険の自己負担(1〜3割)に加えて、食費と居住費(部屋代)が別にかかります。所得の低い方は、申請により食費・居住費が軽くなる「負担限度額認定」を利用できる場合があります(住民税非課税であることに加え、預貯金などの資産の条件があります)。対象になるかは市区町村の窓口で確認できます。
家族が介護をしたら、介護保険からお金(現金)がもらえますか?
原則として、もらえません。日本の介護保険は、現金を配る「現金給付」ではなく、サービスそのものを1〜3割の自己負担で使える「現物給付」というかたちをとっているためです。つまり「家族が介護した分の手当」といったものは、介護保険からは基本的に出ません。ただし、市区町村によっては、重い要介護の方を在宅で介護する家族に、独自の「家族介護慰労金」などをわずかに支給している場合があります。金額や条件は自治体ごとに大きく異なるので、あるかどうかはお住まいの市区町村に確認してみてください。介護保険の本体は「お金をもらう」より「サービスを安く使う」しくみだと理解しておくと、見通しを立てやすくなります。
出典
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、正確性・最新性を保証するものではありません。 制度や施設の状況は変わることがあります。実際のご判断の前には、各施設・公式情報や公的機関でご確認ください。
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