給料・待遇

介護でパート・扶養内で働く|「年収の壁」と時給の相場、自分に合う働き方

公開: 2026年7月21日 / 編集: 介護のしるべ編集部

「家事や子育てと両立できる範囲で、介護のパートを始めたい」「でも、“扶養の範囲で”って、結局いくらまで働けるの?」——そう思いながら、なんとなく手が止まっている方は、きっと少なくありません。求人票を見ても、時給はいくらが普通なのか分からない。「年収の壁」という言葉はよく聞くけれど、103万円だったり130万円だったり、数字がいくつもあって混乱してしまう。そんなモヤモヤを抱えたまま、応募をためらってしまう——それは、とても自然なことです。

この記事だけの視点を、先に一つお伝えします。それは、「扶養の範囲で」という一言の裏には、実はいくつもの違う“壁”が隠れている、ということです。税金の壁、社会保険の壁——それぞれ意味も金額も違うのに、まとめて「扶養の範囲」と呼ばれているせいで、話がややこしくなっているのです。逆に言えば、それぞれの壁が「何の壁で、いくらなのか」という“地図”を一度手に入れてしまえば、あなたは自分で働く時間を選べるようになります。「壁があるから、これ以上働けない」ではなく、「この壁の手前まで、安心して働ける」と、前向きに決められるようになるのです。

この記事では、まず介護のパートという働き方と時給のめやすをやさしく整理し、そのうえで「年収の壁」を一つずつ地図にしていきます。壁を超えて社会保険に入るメリットも中立にお伝えし、最後に、扶養の範囲で無理なく働くための時間の決め方までご案内します。読み終わるころには、あの複雑だった「壁」が、少しすっきり見えているはずです。

「壁」の話に入る前に、3つだけ

こまかい話に入る前に、いちばん伝えたいことを、先に3つだけお伝えします。

  • 「扶養の範囲」には、税金の話と社会保険の話の2つがある。 この2つは境目の年収が違います。まずどちらの話をしているのかを分けて考えると、頭の中が整理されます。
  • 壁の金額や要件は、いま変わっている。 令和8・9年分の所得税では一定の人の課税最低限が178万円になり、社会保険では2026年10月に月8.8万円の賃金要件がなくなります。「昔聞いた103万円・106万円」のままでは判断できません。
  • 壁を超えることは、必ずしも「損」ではない。 社会保険に入ると手取りは一時的に減りますが、将来の年金や、病気のときの保障が増えます。目先の数字だけで決めない、という姿勢が大切です。

この3つを頭の片隅に置いて、まずは「介護のパート」という働き方そのものから見ていきましょう。

介護のパートは、どんな働き方?

「年収の壁」の話に入る前に、そもそも介護のパートがどんな働き方なのかを、かんたんに押さえておきましょう。ここが分かると、あとの時間の調整の話がイメージしやすくなります。

短時間から始めやすく、家庭と両立しやすい

介護の仕事は、正社員(フルタイムで働く働き方)だけでなく、パート・アルバイトの求人もあります。人手不足の事業所も多く、「週2日から」「1日3時間から」「午前中だけ」といった短時間の募集が見つかることがあります。ただし、地域や時期によって求人状況は異なります。

だからこそ、子育て中の方、家族の介護と両立したい方、体力に合わせて無理なく働きたい方が、自分の生活に合わせて働き方を選びやすい仕事です。「フルタイムはむずかしいけれど、少しずつなら」という方の入口として、パートはとても現実的な選択肢になります。

未経験・無資格からでも始められる

「資格も経験もないのに、パートで採ってもらえるの?」と不安になるかもしれませんが、心配はいりません。介護は、無資格・未経験からパートで始められる求人が数多くあります。最初は、配膳(食事を運ぶこと)や下膳(食器を片づけること)、見守り、話し相手、清掃といった、比較的取り組みやすい仕事から少しずつ慣れていくのが一般的です。

未経験からの始め方について、もっとくわしく知りたい方は、未経験・無資格から介護の仕事を始めるにはのページもあわせてご覧ください。始めやすい職場や、最初の一歩の踏み出し方を、やさしくまとめています。

働きながら、資格を取ってステップアップもできる

パートで始めても、そこで終わりではありません。多くの職場が、働きながら資格を取ることを応援しています。「介護職員初任者研修(しょにんしゃけんしゅう)」——介護の基礎を学ぶ、いちばん入口の資格——を取ると、任される仕事の幅が広がり、時給が上がる職場もあります。

「今はパートで様子を見て、慣れてきたら資格を取り、時間を増やしていく」——そんな段階的な進み方も選べるのが、介護という仕事の良いところです。

介護のパートの時給は、どのくらい?

いちばん気になるのは、やはり「時給はいくらくらい?」というところだと思います。ここで、一つのめやすをお伝えします。

公的調査で見る時給のめやす

令和6年度介護労働実態調査では、介護労働者のうち時間給で働く回答者の平均時間給は1,262円でした。前年度の1,219円から3.5%増えています。

ただし、この1,262円は全国の回答をまとめた平均で、無資格・初任者研修・介護福祉士を分けた求人相場ではありません。平均より高い・低いだけで職場の良し悪しは決められず、地域の最低賃金、資格手当、身体介護の割合、早朝・夜間加算などを一緒に見る必要があります。

確認する数字何が分かるか注意点
公的調査の平均時間給1,262円全国的な水準を知る参考資格・地域・職種を分けた求人額ではない
求人票の時給応募先が示す基本の時給手当を含むか、試用期間中も同額か確認する
労働条件通知書の賃金採用後に適用される条件移動・記録・研修・キャンセル時の扱いも確認する

時給を左右する3つのこと

時給の差は、主に次の3つで決まります。

1つ目は、地域です。最低賃金(法律で決められた、賃金の下限)が都市部ほど高いこともあり、同じ介護のパートでも、都市部と地方では時給に差が出ます。

2つ目は、資格の有無です。**「介護職員初任者研修」や「介護福祉士(かいごふくしし/介護の唯一の国家資格)」**などの資格を持っていると、時給が上乗せされたり、資格手当がついたりする職場が多くあります。

3つ目は、仕事の内容です。身体介護(食事・入浴・排せつなどの介助)の割合が高い仕事は、時給が高めに設定されることがあります。特に訪問介護では、身体介護の時間帯の時給が高く設定されているケースがあります。

「今の時給が介護の上限」ではありません。資格を取ったり、地域や仕事内容を選んだりすることで、時給は変えていける——これは、給料の話全体にも通じることです。介護の給料の仕組みをもっと知りたい方は、介護職の給料の実際(平均・手取り・上げる方法)のページで、平均や手取り、上げ方までくわしく整理しています。

「年収の壁」を、地図にしてみよう

さて、いよいよこの記事の本題、「年収の壁」です。ここが、多くの方がつまずくところ。でも、一つずつ分けて地図にすれば、必ず分かります。

まず、いちばん大切な考え方を。「年収の壁」は、大きく「税金の壁」と「社会保険の壁」の2種類に分けられます。 そして、それぞれの中に、いくつかの金額の壁があります。この「2つのグループに分ける」という視点を持つだけで、話が驚くほど整理されます。

そして、もう一つ重要な注意があります。壁の金額や要件は、2025〜2026年にかけて見直しが進んでおり、今も変わりつつあります。 以下でお伝えするのは2026年時点の考え方ですが、金額や要件は今後さらに変わる可能性があります。実際にご自分の働き方を決めるときは、必ず勤め先や公的な窓口で最新の情報を確認してください。この前提を置いたうえで、順に見ていきましょう。

税金の壁:103万円は「昔の目安」、今は引き上げられている

まず「税金の壁」から。かつて広く知られていた103万円は、現在の制度を判断する数字としては古くなっています。

令和8年度税制改正により、令和8・9年分は、給与収入だけで一定の所得範囲にある本人の所得税の課税最低限が178万円になりました。また、同一生計配偶者や扶養親族の所得要件は、給与収入だけの場合、136万円以下へ引き上げられています。

ここで注意したいのは、178万円と136万円は意味が違うことです。178万円は一定の条件に当てはまる本人の所得税、136万円は同一生計配偶者等の所得要件に対応する給与収入です。住民税、配偶者特別控除、家族手当、社会保険は別の基準で動きます。178万円を全員共通の「扶養内の上限」と考えないでください。本人と配偶者の所得に応じた正確な控除額は、国税庁の案内や勤務先で確認しましょう。

税金の壁:配偶者の控除に関わる壁

税金の壁には、もう一つ、配偶者(夫や妻)の税金に関わる壁があります。少しむずかしい話になりますが、できるだけやさしくお伝えします。

配偶者がいる場合、その配偶者の税金を軽くする**「配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)」「配偶者特別控除(はいぐうしゃとくべつこうじょ)」**という仕組みがあります。ざっくり言うと、「パートで働く側の年収が一定の範囲なら、配偶者の税金が軽くなる」というものです。この控除がどこまで受けられるかも、パートの年収によって段階的に変わります。

令和8・9年分は、同一生計配偶者の所得要件が、給与収入だけなら136万円以下になりました。ただし、これを超えた瞬間にすべての控除がなくなるとは限らず、配偶者特別控除が段階的に適用される場合があります。控除を受ける側の所得によっても額が変わるため、「配偶者の税金がどう変わるか」は、その年の国税庁の案内や勤務先で確認するのが確実です。

社会保険の壁:106万円の壁

ここからが「社会保険(しゃかいほけん/健康保険や年金など)の壁」です。税金の壁とは別のグループなので、頭を切り替えてください。

まず106万円の壁。これは、短時間労働者が勤務先の健康保険・厚生年金に入る要件の一つである「所定内賃金月8.8万円以上」を年収に直した通称です。

2026年9月までは、原則として厚生年金被保険者が51人以上の企業等で、週の所定労働時間が20時間以上、所定内賃金が月8.8万円以上、学生ではない、2か月を超える雇用の見込みがある、といった要件をすべて満たすと加入対象になります。

月8.8万円の賃金要件は2026年10月に撤廃されます。 ただし、企業規模、週20時間、学生ではないこと、雇用期間など、ほかの要件が同時に全部なくなるわけではありません。企業規模の段階的な拡大は別の日程です。「10月から週20時間なら誰でも加入」と単純化せず、勤務先の社会保険担当者か日本年金機構で、自分が対象か確認してください。

社会保険の壁:130万円の壁

もう一つの社会保険の基準が、一般に130万円の壁と呼ばれるものです。これは、家族(配偶者など)の健康保険の被扶養者として認定される年間収入の一般的な基準で、原則130万円未満です。60歳以上または一定の障害がある人は180万円未満、配偶者以外の19〜22歳は150万円未満など、対象者によって基準が異なります。

2026年4月から、給与収入だけで労働契約書などから見込収入が明確な場合は、契約上の年間見込収入を使う取扱いが始まっています。手当や賞与も見込収入に含まれます。また、年収基準を下回っていても、勤務先の健康保険・厚生年金の加入要件を満たせば、そちらに加入します。「106万円の話と130万円の話は別」と分けたうえで、最終的な認定は加入する健康保険へ確認してください。

壁の地図を、一枚にまとめると

ここまでの壁を、地図として一枚にまとめます。金額は2026年時点の考え方であり、今後変わる可能性があることを、あらためて念頭に置いてご覧ください。

グループ壁の名前ざっくりした意味
税金の壁本人の所得税令和8・9年分は、給与収入だけで一定の所得範囲なら課税最低限178万円
税金の壁配偶者等の所得要件令和8・9年分は、給与収入だけなら136万円以下。配偶者特別控除などは別途判定
社会保険の壁いわゆる106万円の壁月8.8万円要件は2026年10月に撤廃。企業規模・週20時間など他の要件は残る
社会保険の壁130万円の壁被扶養者認定の一般的基準。年齢等で180万円・150万円の例外があり、2026年4月から契約上の見込収入を使う取扱いも開始

この地図の要点は、たった一つです。「壁」と呼ばれているものは一つではなく、税金と社会保険で別々にある。だから、自分がどの壁を気にしているのかを、まず決める。 それさえできれば、「いくらまで働けるか」の答えは、ぐっと見つけやすくなります。

壁を超えて社会保険に入るのは、損?——中立に考える

「壁を超えたら手取りが減る」と聞くと、「じゃあ、絶対に超えないほうがいい」と思いがちです。でも、少し立ち止まって、中立に考えてみましょう。壁を超えて自分で社会保険に入ることには、手取りが減るという面だけでなく、受け取れる保障が増えるという面もあるからです。

社会保険に入ると増える、3つの安心

自分で社会保険(厚生年金・健康保険)に入ると、主に次のような保障が手に入ります。

  • 将来の年金が増える。 厚生年金に加入すると、老後に受け取る年金が、加入しない場合より増えます。「今の手取り」を少し譲るかわりに、「将来の受け取り」を積み立てているイメージです。
  • 病気やけがで働けないとき、傷病手当金(しょうびょうてあてきん)が受け取れる。 病気やけがで長く仕事を休んだとき、給料の一部を補ってくれるお金です。健康保険に自分で入っているからこそ受けられる保障です。
  • 出産のとき、出産手当金(しゅっさんてあてきん)が受け取れる。 出産で仕事を休む期間について、給料の一部が補われます。

これらは、家族の扶養に入っているだけでは受けられない、「自分で社会保険に入っている人」ならではの保障です。

「手取りが減る」の一面だけで決めない

もちろん、社会保険料が引かれるぶん、加入した直後は手取りが減るのは事実です。「壁の少し手前」で働くのと、「壁を超えて社会保険に入る」のとで、手取りが一時的に逆転する(超えたほうが手取りが少なくなる)ことも起こりえます。

だからこそ、大切なのは**「目先の手取り」と「長い目で見た安心」の両方を天秤にかける**ことです。どちらが自分に合うかは、年齢・家庭の状況・これからの働き方によって変わります。「損か得か」を一言で決めつけず、両方の面を見比べてください。判断に迷うときは、勤め先や、お住まいの市区町村、公的な相談窓口に相談すると、自分の場合の見通しが立てやすくなります。

扶養の範囲で、無理なく働くための時間の決め方

最後に、いちばん実用的な話をします。「扶養の範囲で働きたい」と決めたら、では1か月にどれくらい働けばいいのか。 その時間の決め方と、職場選びのコツをお伝えします。

まず「超えたくない壁」を1つ決める

いちばん最初にすることは、自分が超えたくない壁を、1つはっきり決めることです。地図で見たとおり、壁はいくつもあります。「配偶者の税金の軽さを保ちたいのか」「社会保険の扶養に入り続けたいのか」——ご家庭にとって何を優先するかで、目標にする年収の上限が変わります。

ここは、ご家庭の状況で答えが本当に変わる部分です。だからこそ、配偶者や家族と相談し、必要なら勤め先や公的な窓口で最新の金額を確認したうえで、「今年はこの金額を超えないようにする」という上限を1つ決めるのがおすすめです。

上限から逆算して「月に働ける時間」を出す

超えたくない年収の上限が決まったら、そこから逆算します。手順はかんたんです。

  1. 年間の目標額(超えたくない上限)を決める。
  2. それを12か月で割ると、1か月に稼いでよいおおよその金額が出る。
  3. それを時給で割ると、1か月に働けるおおよその時間が出る。

たとえば「年間で〇〇円を超えないようにしたい」という上限を決め、それを12で割り、さらに自分の時給で割れば、「月に何時間くらいまで働けるか」の目安が見えてきます。この目安があると、シフトを組むときに「今月は入りすぎていないか」を自分で管理しやすくなります。年末に近づくと調整がむずかしくなるので、年の前半から、月ごとのペースを意識しておくと安心です。

職場選び・シフトで確認したいこと

扶養の範囲で無理なく働くには、職場選びも大切です。面接や見学のときに、次のようなことを確認しておくと、あとで「思っていたのと違った」を防げます。

  • 短時間・少ない日数のシフトを選べるか。「週2日から」「午前中だけ」など、自分の希望に合う働き方ができるか。
  • 急な休みに対応してもらえるか。 子どもの体調不良など、家庭の事情で休みたいときに、融通がきくか。
  • 扶養の範囲を超えないよう、シフトを相談できるか。「年末は年収の調整のためにシフトを減らしたい」といった相談に応じてくれるか。
  • 繁忙期などに、想定外の勤務時間の増加がないか。 人手が足りない時期に、シフトが急に増えて壁を超えてしまう、ということがないか。

こうした点を先に確認しておけば、家庭と両立しながら、自分のペースで働き続けやすくなります。介護は短時間の求人が多いぶん、**「自分の生活に合わせて働き方を選びやすい」**仕事です。無理のない範囲で、あなたに合った職場を選んでください。

「壁」を地図に変えて、自分で時間を選ぶ

ここまで、介護のパートと時給のめやす、そして「年収の壁」の地図を、一つずつ見てきました。最後に、要点を振り返ります。

  • 介護のパートは短時間から始めやすく、未経験・無資格でも入りやすい。家庭と両立しやすい働き方。
  • 令和6年度介護労働実態調査では、時間給で働く回答者の平均は1,262円。資格別・地域別の求人額ではないため、応募先の条件と比べて確認する。
  • 「年収の壁」は**「税金の壁」と「社会保険の壁」に分けて考える**。令和8・9年分の本人の課税最低限178万円、同一生計配偶者等136万円、2026年10月に撤廃される社会保険の月8.8万円要件、一般的な被扶養者認定の130万円は、それぞれ意味が違う。
  • 壁を超えて社会保険に入ると手取りは一時的に減るが、将来の年金・傷病手当金・出産手当金といった保障が増える。損得は中立に見比べる。
  • 扶養の範囲で働くなら、超えたくない壁を1つ決め、そこから月の労働時間を逆算する。短時間シフトや調整に応じてくれる職場を選ぶ。

この記事の出発点に、あらためて立ち返ります。「扶養の範囲で」という一言の裏には、いくつもの違う壁があります。 その壁を一つずつ地図にできれば、あなたはもう、「壁があるから働けない」と縛られる必要はありません。「この壁の手前まで、安心して働ける」と、自分で時間を選べるようになります。

そして、忘れないでほしいのは、壁の金額や要件は、いま変わってきているということ。この記事の数字は2026年時点のものであり、あなたが実際に働く年には、また少し変わっているかもしれません。だからこそ、大事な決断をする前には、勤め先やお住まいの市区町村、公的な窓口で、最新の金額を一度確認してくださいね。

まずは、あなたが通える範囲に、どんな介護のパートの求人があるのかを知ることから始めてみませんか。施設・職場の基本情報を地域から調べる(求人ではありません)ページで、あなたの街の、無理のない一歩を、そっとのぞいてみてください。家庭も、自分の時間も大切にしながら働くあなたを、心から応援しています。

よくある質問

介護のパートの時給は、だいたいどのくらいですか?

令和6年度介護労働実態調査では、介護労働者のうち時間給で働く回答者の平均時間給は1,262円でした。ただし、これは資格別・地域別の求人時給ではありません。最低賃金、資格、仕事内容、移動・記録時間を賃金に含むかで実際の条件は変わるため、応募先の求人票と労働条件通知書で確認してください。

扶養の範囲で働くには、年収いくらまでにすればいいですか?

全員共通の上限はありません。税金と社会保険は別制度です。令和8・9年分は、給与収入だけで一定の所得範囲にある本人の所得税の課税最低限が178万円、同一生計配偶者等の所得要件が給与収入だけなら136万円以下です。一方、社会保険の被扶養者認定では130万円未満が一般的な目安です。本人・配偶者の所得、年齢、勤務先規模などで結果が変わるため、178万円を一律の「扶養上限」として使わないでください。

106万円の壁と130万円の壁は、何が違うのですか?

どちらも社会保険に関係しますが、106万円は短時間労働者が勤務先の健康保険・厚生年金に加入する要件を年収換算した通称、130万円は家族の被扶養者から外れる一般的な収入基準です。2026年9月までは、原則として厚生年金被保険者51人以上の企業等で週20時間以上、所定内賃金月8.8万円以上、学生でない、2か月を超える雇用見込みなどを満たすと加入対象です。月8.8万円要件は2026年10月に撤廃されますが、企業規模などほかの要件は残ります。

壁を超えて社会保険に入るのは、損なのでしょうか?

一時的に手取りが減ることはありますが、「損」と決めつけるのは早いかもしれません。自分で社会保険(厚生年金・健康保険)に入ると、将来受け取る年金が増える、病気やけがで働けないときに傷病手当金が受け取れる、出産のときに出産手当金が受け取れる、といった保障が手に入ります。目先の手取りだけでなく、長い目で見た安心も含めて考えるのがおすすめです。どちらが得かはご家庭の状況で変わるため、中立に見比べてみてください。

子育てや家庭と両立しながら、扶養内で無理なく働くコツはありますか?

まず、自分の年収の上限(超えたくない壁)を先に決め、そこから逆算して「1か月に働ける時間」を出すのがコツです。たとえば年間の目標額を12か月で割り、時給で割ると、月にどれだけ働けるかが見えてきます。そのうえで、短時間のシフトを選べる職場か、急な休みに対応してもらえるか、扶養の範囲を超えないようシフトを調整してくれるかを、面接で確認しましょう。介護は短時間の求人も多く、家庭と両立しやすい働き方を選びやすい仕事です。

出典


本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、正確性・最新性を保証するものではありません。 制度や施設の状況は変わることがあります。実際のご判断の前には、各施設・公式情報や公的機関でご確認ください。

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