働き方
夜勤の休憩時間は何時間?16時間夜勤の法律と休めないときの守り方
内容確認: 2026年10月20日 ・ 次回確認期限: 2027年4月20日 ・ 編集部確認済み
「夜勤の休憩時間って、本当はどれくらい取れるはずなの?」勤務表には休憩2時間とあるのに、PHSが鳴るたびに中断され、気づけば朝になっている。そんな夜勤が続くと、休めないのは自分の段取りが悪いせいかと思ってしまうかもしれません。けれど、休憩を確保するのは本来、事業所の役目です。
そこで本記事では、16時間夜勤やワンオペ夜勤の休憩時間を、労働基準法と最高裁の判断に沿って整理します。コール待機や仮眠が休憩といえるかを見分ける4つの問いで、自分の夜勤を点検できるはずです。
あわせて、休憩が取れないときの記録の残し方や相談先、短い仮眠のとり方も同じ流れで紹介します。
まず結論:16時間夜勤でも法律の休憩は最低1時間

介護の夜勤の休憩は、労働基準法で「8時間を超える勤務なら少なくとも1時間」と決まっていて、16時間夜勤でも法律の最低ラインは1時間です。そのうえで、休憩と呼べるかどうかは時間の長さより中身で決まります。押さえておきたいのは次の3つです。
**1つ目は、勤務表の休憩時間と、実際に休めているかは別だということです。**日本医療労働組合連合会が加盟組合のある介護施設131施設に聞いた2025年の調査では、2交代夜勤の休憩と仮眠の設定は平均2時間10分でした。一方で、介護労働安定センターが2025年10月に全国の事業所へ郵送で行った調査では、深夜勤務がある5,128人の25.2%が仮眠・休憩を「とれない」と答えています。
**2つ目は、呼ばれたらすぐ対応しなければならない時間は、休憩ではなく労働時間と評価されうることです。**厚生労働省は、指示があればすぐ仕事に戻る待機の時間は休憩に含まれないとしており、最高裁も仮眠時間を労働時間と判断したことがあります。
**3つ目は、休めないのはあなたの段取りだけの問題ではないことです。**一人夜勤は配置基準の範囲内でも起こる体制で、休憩を与えるのは事業所の義務です。記録を残し、職場や外部の窓口に相談する道もあります。
夜勤の休憩時間を決める労働基準法のルール

夜勤の休憩時間は、労働基準法第34条が定める「長さ」「与え方」「使い方」の3つの決まりでほぼ説明できます。介護の夜勤に当てはめながら、順に見ていきましょう。
8時間を超える夜勤は1時間以上の休憩が必要
労働基準法第34条は、労働時間が6時間を超えるときは少なくとも45分、8時間を超えるときは少なくとも1時間の休憩を、勤務の途中に与えるよう使用者に義務づけています。
| 1回の労働時間 | 法律で必要な休憩 |
|---|---|
| 6時間以下 | 義務なし |
| 6時間を超え8時間以下 | 45分以上 |
| 8時間を超える | 1時間以上 |
8時間を超えた先に上乗せの段階はないので、16時間夜勤でも法律が求める最低ラインは1時間です。勤務表に「休憩2時間」とあれば、法律より手厚い設定といえます。日付をまたぐ夜勤は、国の通達で1回の勤務として扱うとされているため、16時間をひと続きの1勤務として考えます。
休憩は勤務の途中に自由に使える時間
休憩は、勤務の途中に与えられ、働く人が自由に使える時間でなければなりません。第34条は、休憩を「労働時間の途中に」与え、「自由に利用させなければならない」と定めています。
厚生労働省は休憩時間を、働く人が権利として労働から離れることを保障されている時間だと説明しています。指示があればすぐ仕事に戻る待機、いわゆる手待時間は休憩に含まれません。自由に使う原則の例外は警察官や児童施設の一部の職員などに限られ、特養や老健、グループホームの職員は含まれていません。
介護施設は交代で休憩を取るのが前提
介護施設では、職員が交代で休憩を取ること自体は法律に沿った形です。第34条は休憩を「一斉に」与えるのを原則としていますが、労働基準法施行規則第31条により、保健衛生の事業ではこの原則が適用されません。
大阪労働局の資料は保健衛生業を一斉に与えなくてよい業種に挙げ、厚生労働省の監督年報も社会福祉施設を保健衛生業に分類しています。ただし、交代で取ってよいことと、休憩中に呼び出されてもよいことは別の話です。交代で休むなら、休憩中の人の代わりに誰が対応するかまで決めておくことが欠かせません。
休憩は分けて取れるが細切れは注意
休憩は1時間をまとめて取らなくても、分けて取ることができます。厚生労働省のQ&Aは分割を認めたうえで、分けた休憩がごく短いと自由に使えず、労働から完全に解放されているとは評価されない場合があると注意しています。
たとえば「休憩60分と仮眠60分」のように分けること自体は問題ありません。ただし仮眠も、呼ばれたら対応する義務がないことが前提です。一方、5分ずつ何度も取るような細切れは、休憩と言いにくくなります。何分以上なら良いという数値の基準は示されていないので、まとまった時間、持ち場を離れられるかを目安にしましょう。
16時間夜勤の休憩・仮眠の設定と実態

16時間夜勤は1か月単位の変形労働時間制で組まれることが多く、労働組合のある施設の調査では、休憩と仮眠の設定は平均2時間10分です。ただし設定どおり休めているかは別で、夜勤で休憩がとれない人は少なくありません。
16時間夜勤は変形労働時間制で組まれる
16時間夜勤は、1か月単位の変形労働時間制という仕組みを使って組まれることが多い働き方です。労働基準法は1日8時間・週40時間を原則としつつ、第32条の2で、1か月以内の期間を平均して週40時間に収まれば、特定の日に8時間を超えて働く勤務を組めるとしています。常時10人未満の小規模な事業所には、週44時間の特例もあります。
この制度には、1年単位の制度のような1日の上限時間の定めがありません。そのため、16時間という長さだけで違法とはいえず、問われるのは休憩や仮眠が実際に取れる組み方になっているかどうかです。なお、各日の勤務の割り振りは、期間が始まる前に具体的に決めておく必要があります。
休憩と仮眠の設定は平均2時間10分
日本医療労働組合連合会が2025年6月の勤務実績をもとに、加盟組合のある介護施設131施設に聞いた調査では、2交代夜勤の休憩と仮眠を合わせた設定時間は平均2時間10分でした。最長は4時間、最短は1時間で、法律の最低ラインぎりぎりの施設もあります。
ただし、これは就業規則などで決められた時間で、実際に取れた時間ではないと報告書自身が断っています。また労働組合のある施設に限った調査なので、全国の平均とはいえません。同じ調査では、2交代夜勤の施設のうち16時間以上の夜勤が87.5%を占め、仮眠室がない施設も27.2%ありました。
夜勤で休憩がとれない人は約4人に1人
介護労働安定センターが2025年10月に全国の介護事業所へ郵送で行い、1事業所3人までの職員が答えた令和7年度介護労働実態調査では、深夜勤務がある5,128人のおよそ4人に1人が、深夜勤務中の仮眠・休憩を「とれない」と答えました。
| 回答した人 | 十分とれる | ある程度とれる | とれない |
|---|---|---|---|
| 深夜勤務がある人全体 | 16.3% | 50.8% | 25.2% |
| うち介護職員 | 13.1% | 52.5% | 28.7% |
| うち施設系(入所型) | 14.8% | 56.1% | 23.2% |
| うち居住系 | 9.4% | 47.9% | 36.3% |
無回答があるため、各行の合計は100%になりません。居住系はグループホームや特定施設などを指し、「とれない」が3人に1人を超えています。同じ調査で、深夜勤務時の職員数を「1人」と答えた人は51.7%でした。居住系では1人で深夜勤務を担う人が64.8%と多く、休憩の取りにくさが目立つ区分です。
夜勤と宿直は別の働き方
介護の夜勤は、法律上の「宿直」とは別の働き方です。宿直は、ほとんど働く必要のない勤務として労働基準監督署長の許可を受けたもので、許可があると労働時間や休憩の規定が適用されなくなります。
岩手労働局の資料によると、社会福祉施設の宿直で認められる介助は、おむつ交換などの軽い作業を1回の勤務で1〜2回、1回10分程度までです。一晩に何度も排泄介助やコール対応をする夜勤はこの基準とかけ離れているので、休憩の決まりがそのまま当てはまる「夜勤」と考えるのが自然でしょう。夜勤なのに「宿直」と呼ばれ、宿直手当だけという場合は、確かめる価値があります。
コール待機や仮眠が休憩になるかの目安

休憩中もPHSやコールを持ち、鳴れば対応する決まりなら、その時間は休憩ではなく労働時間と評価されうる、というのが国と裁判所の考え方です。ただし体制によって結論は変わるので、判断の目安を4つの問いにまとめました。
呼ばれたら対応する時間は労働時間になりうる
呼ばれたらすぐ対応する決まりがある時間は、実際に呼ばれなかった日でも労働時間と評価されうる時間です。厚生労働省の労働時間の把握に関するガイドラインは、指示があれば即時に仕事に就くことを求められ、労働から離れることが保障されていない待機の時間を、労働時間として扱うよう求めています。
厚生労働省が労災認定の実務向けにまとめた事例集も、休憩中に電話や来客があれば対応するよう求められている「休憩中の当番」は、電話や来客がなかったとしても労働時間に当たるとしています。休憩中もPHSを持たされ、鳴ったら出る決まりの夜勤は、これとよく似た構造です。
仮眠時間を労働時間とした最高裁の判断
仮眠時間も、呼ばれたら対応する義務があれば労働時間に当たると最高裁は判断しています。2002年2月28日の大星ビル管理事件の判決は、ビル管理会社の泊まり勤務で、仮眠室で待機し警報や電話に直ちに対応することが義務づけられていた仮眠時間を、全体として労働時間と認めました。
判決は、実作業をしていないというだけでは足りず、労働から離れることが保障されていて初めて労働時間ではないと評価できる、という考え方を示しました。物差しは「眠れたかどうか」ではなく、「呼ばれたら起きて対応する義務があったか」です。同じく労働新聞社の判例紹介によると、グループホームで生活支援員として泊まり勤務をした人について、実作業のない時間を含めて夜間を労働時間とした2024年7月の高裁判決もありました。
交代できる人がいれば休憩と評価されることも
一方で、代わりに対応する人がいて、実際にほとんど呼ばれない体制なら、仮眠や休憩は労働時間ではないと評価されることもあります。大星ビル管理事件の判決自身も、対応が皆無に等しいなど、実質的に対応の義務がないといえる事情があれば別だと述べています。
労働新聞社の判例紹介によると、2024年5月の東京地裁の判決は、夜間警備員の仮眠時間について、1人で業務をしていた時期は労働時間としました。一方で、2人体制で仮眠中にもう1人が対応でき、警報もほとんど鳴らなかった時期は、労働から解放されていたと判断しています。介護の夜勤でも、代わりにコールを受ける人がいるか、実際にどのくらい呼ばれるかが、分かれ目になると考えられます。
休憩かどうかを見分ける4つの問い
自分の夜勤の休憩が「休憩」といえるかは、次の4つの問いで見当をつけられるはずです。判例や国の資料が重視している点を、介護の夜勤に当てはめて整理したものです。
| 問い | 休憩に近い | 労働時間に近い |
|---|---|---|
| 呼ばれたら対応する決まりか | 対応しなくてよい | PHSを持ち必ず出る |
| 持ち場を離れられるか | 別室や外で休める | フロア内で待機 |
| 実際どのくらい呼ばれるか | ほとんど呼ばれない | たびたび中断される |
| 代わりに対応する人がいるか | 隣の職員が受ける | 誰もいない |
右の列に当てはまるほど、休憩とは評価されにくくなります。ただし最終的な判断は、個別の事情をもとに労働基準監督署や裁判所が行うものです。この表は、自分の状況を整理して相談するときの材料として使ってください。
ワンオペ夜勤で休憩が取りにくい理由

ワンオペ夜勤は国の配置基準の範囲内で起こる体制ですが、配置基準を満たしていても、休憩の決まりは別に守る必要があります。この2つを分けて考えると、モヤモヤの正体が見えてきます。
一人夜勤は配置基準の範囲内で起こる
一人夜勤そのものは、国の夜勤の配置基準を満たしていれば基準違反ではありません。厚生省告示第29号はユニット型特養で2ユニットごとに夜勤職員1人以上とし、グループホームは国の運営基準で、原則としてユニットごとに1人以上としています。
従来型の特養も、入所者と併設のショートステイの利用者が合わせて25人以下なら、夜勤は1人以上です。つまり、ユニット型特養で2ユニットを1人で見る夜勤や、グループホームの1ユニットを1人で見る夜勤は、基準どおりの姿です。日本医療労働組合連合会の2025年調査でも、2交代夜勤の職場で複数の職員による体制は34.7%にとどまりました。
配置基準と休憩のルールは別の決まり
配置基準を満たしていても、休憩を与える労働基準法の義務はなくなりません。休憩中に代わりに対応する人が誰もいない体制では、休憩を与えたと評価されにくくなります。
厚生労働省も介護事業者向けのパンフレットで、代わりの職員が足りず夜勤時間帯の休憩が確保されていない例を挙げ、確実に取れるよう徹底を求めました。労働組合の日本医療労働組合連合会は、一人夜勤では仮眠はおろか休憩すらほとんど取れない状態だと指摘しています。
厚生労働省の労働基準監督年報によると、2024年に定期監督などが行われた社会福祉施設8,190か所で、休憩の規定の違反は291件でした。監督は対象を選んで行うので全体の割合ではありませんが、休憩は行政が実際に指導している論点です。
見守り機器で休憩・待機が増えた例もある
見守り機器などで夜間の巡視を減らし、休憩や待機に回せる時間が増えた例もあります。厚生労働省が2024年3月にまとめた効果測定事業の報告書では、見守りカメラなどを組み合わせた施設で職員の業務時間を導入前22人・導入後18人分記録して比べ、夜間の巡視・移動が55.3分減り、休憩・待機が28.9分増えました。
一方で、機器の導入を条件に夜勤の配置人数を減らせる仕組みもあり、人が減れば休憩の代わりを頼める人もいなくなります。機器の話が出たときは、巡視が減る分を休憩に回す運用になっているかまで確かめておくと安心です。
夜勤の休憩が取れないときの自分の守り方

休憩が取れない夜勤が続くときは、まず記録を残し、職場には休憩の取り方の見直しとして伝え、それでも変わらなければ外部の窓口に相談する、という順に進めると自分を守りやすくなります。あわせて、取れた休憩を体の回復に変える工夫も役立ちます。
取れなかった休憩を記録に残す
休憩が取れなかった日は、その日のうちに日付、予定の休憩時間、実際に休めた時間、中断の理由をメモしておきましょう。勤務表やタイムカード、業務日誌と照らし合わせられる形で残すと、後から状況を説明しやすくなるでしょう。
厚生労働省のガイドラインは、使用者が始業・終業の時刻をタイムカードなどの客観的な記録で確認するよう求めています。休憩とされた時間が労働時間と評価されれば、その時間は賃金の対象になり、夜10時から朝5時の間なら25%以上の深夜割増、勤務表で決めた時間を超えれば時間外の割増の対象にもなりえます。賃金を請求できる期間は当分の間3年なので、記録は早めに始めるのが得策です。
職場には休憩の取り方の見直しとして伝える
職場に伝えるときは、個人の不満ではなく、休憩の取り方の見直しとして提案すると話が進みやすくなります。たとえば「休憩中のコールを隣のユニットの人が受ける時間を決めたい」「休憩の時間帯を勤務表に書いてほしい」のように、具体的な仕組みを示すのが近道です。
休憩を与えることは、労働基準法で事業所に課された義務です。厚生労働省は2009年、全国の労働局に向けた通達で、介護の職場への対策の重点として、夜間の所定の休憩を確実に取らせることと、休憩を自由に使えるようにすることを挙げました。同じ悩みを持つ同僚と一緒に伝えれば、一人で抱え込まずに済むでしょう。
職場で解決しないときの相談先
職場で解決しないときは、外部の無料窓口に相談できます。窓口によってできることが違うので、目的に合わせて選びましょう。
| 窓口 | できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー | 面談・電話の相談、助言・指導、あっせん |
| 労働条件相談ほっとライン | 夜間・休日も電話で相談、匿名も可 |
| 労働基準監督署 | 法律違反の申告、調査や指導 |
| 法テラス | 法的トラブルの相談窓口の案内 |
総合労働相談コーナーは各地の労働局や労働基準監督署の中など全国378か所にあり、予約不要で無料です。労働条件相談ほっとラインは0120-811-610で、受付は2026年4月時点で平日17時〜22時、土日祝日9時〜21時です。労働基準法は、監督署に申告したことを理由に解雇などの不利益な扱いをすることを禁じています。
短い仮眠で体を守る工夫
休憩や仮眠が取れたときは、短い仮眠を上手に使うと夜勤中の疲れを和らげやすくなります。目安は、0〜4時に始める20〜50分の仮眠です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、この長さの仮眠が眠気や仕事の効率、疲労を改善させるという報告を紹介しています。
長すぎる仮眠には注意が必要で、同じガイドは60分の仮眠でかえって仕事の効率が下がった研究にも触れました。仮眠の前にコーヒーなどでカフェインをとると、起きた後のぼんやり感が出にくいという報告も紹介しています。ただし、とりすぎると健康や睡眠に悪影響がありうるとも注意しています。夜勤明けの眠り方は、夜勤で寝れない介護職へが参考になるはずです。
まとめ:休めない夜勤を自分のせいにしない

介護の夜勤の休憩は、16時間夜勤でも法律上は最低1時間で、勤務の途中に自由に使える時間でなければなりません。呼ばれたら対応する決まりの待機や仮眠は、休憩ではなく労働時間と評価されうるもので、一人夜勤では特に休憩が取りにくくなります。
次の夜勤では、予定の休憩時間と実際に休めた時間を1行でメモすることから始めてみてください。記録がたまったら、休憩中のコールを誰が受けるかを職場で決める提案や、外部窓口への相談に使えます。
よくある質問
夜勤の休憩2時間は法律より多いのですか?
はい、法律の最低ラインより多い設定です。労働基準法は8時間を超える勤務に少なくとも1時間の休憩を求めていて、16時間夜勤でも最低ラインは1時間です。日本医療労働組合連合会が加盟組合のある施設に聞いた2025年調査では、2交代夜勤の休憩と仮眠の設定は平均2時間10分で、2時間前後の設定は珍しくありません。設定どおり休めているかは別に確かめましょう。
休憩中にコールが鳴ったら休憩はどうなりますか?
休憩中にコール対応をした時間は、休憩ではなく労働時間です。厚生労働省は、休憩中の電話や来客の対応は業務で、それで休憩が費やされたら会社は別に休憩を与えなければならないとしています。対応で削られ、残りの休憩が法律の最低ラインを下回るなら、休憩を取り直せるようにするのは事業所の役目です。対応した時刻と時間はメモしておきましょう。
仮眠なしの夜勤は違法ですか?
仮眠の時間を設けること自体は、労働基準法で義務づけられていません。ただし8時間を超える勤務には1時間以上の休憩が必要で、これが取れていなければ休憩の規定の問題になりえます。また労働安全衛生規則は、夜間に睡眠を与える必要があるときや、勤務の途中に仮眠できる機会があるときは、寝具などを備えた男女別の睡眠・仮眠の場所を設けるよう事業者に求めています。
休憩を取らずに早く帰ることはできますか?
原則としてできません。労働基準法は休憩を「労働時間の途中に」与えるよう定めているため、休憩を取らずに勤務の最後にまとめて早く帰る扱いは、この決まりの形に合いません。休憩が取れない日が続くなら、早上がりで埋め合わせるより、休憩を取れる体制を職場と話し合うのが先です。
休憩時間に施設の外へ出てもいいですか?
休憩時間は自由に使えるのが原則なので、外出も基本的にはできます。厚生労働省のQ&Aは、外出を許可制にすること自体は必ずしも違法ではないとしつつ、申し出を不許可にするのは難しく、同意を得たうえで届け出制にするのが望ましいとしています。夜勤中の外出のルールは、職場で確認しておきましょう。
出典
- e-Gov法令検索「労働基準法」 (2026年確認)
- e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」 (2026年確認)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」 (2026年確認)
- e-Gov法令検索「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準」 (2026年確認)
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」(平成12年厚生省告示第29号) (2000年)
- 労働省「改正労働基準法の施行について」(昭和63年基発第1号) (1988年)
- 厚生労働省 Q&A「休憩時間は法律で決まっていますか。」 (2026年確認)
- 厚生労働省 Q&A「休憩時間を分割する場合どのようなことに注意が必要でしょうか。」 (2026年確認)
- 厚生労働省 Q&A(昼休みの電話や来客対応の当番) (2026年確認)
- 厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」 (2017年)
- 厚生労働省労働基準局補償課「労働時間の認定に係る質疑応答・参考事例集」 (2021年)
- 裁判所「最高裁判所第一小法廷 平成14年2月28日判決(大星ビル管理事件)」 (2002年)
- 労働新聞社 判例紹介「ジャパンプロテクション事件(東京地判 令和6年5月17日)」 (2025年4月)
- 労働新聞社 判例紹介「社会福祉法人A事件(東京高判 令和6年7月4日)」 (2025年4月)
- 岩手労働局「断続的な宿直又は日直勤務に従事する者の労働時間等に関する規定の適用除外許可申請について」 (2021年)
- 大阪労働局「労働基準関係法令のあらまし」 (2026年3月)
- 厚生労働省「介護労働者の労働条件の確保・改善のポイント」 (2021年)
- 厚生労働省「介護労働者の労働条件の確保・改善対策の推進について」(基発第0401005号) (2009年)
- 厚生労働省「労働基準監督年報(令和6年)」 (2025年12月)
- 日本医療労働組合連合会「2025介護施設夜勤実態調査」結果 (2026年2月)
- 介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査 労働者調査 結果報告書」 (2026年7月)
- 厚生労働省「介護ロボット等による生産性向上の取組に関する効果測定事業 報告書」 (2024年3月)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 (2024年2月)
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」 (2026年確認)
- 厚生労働省委託事業「労働条件相談ほっとライン」 (2026年確認)
- 厚生労働省「スタートアップ労働条件」Q&A(休憩時間中の外出) (2026年確認)
- 日本司法支援センター「法テラス」 (2026年確認)
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、正確性・最新性を保証するものではありません。 制度や施設の状況は変わることがあります。実際のご判断の前には、各施設・公式情報や公的機関でご確認ください。
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